輸液について 輸液の歴史

輸液の起源

1616

イギリスのWilliam Harveyが血液は血管内を循環するという「血液循環説」を唱えたことが起源とされています。

1628

William Harveyの「動物の心臓ならびに血液の運動に関する解剖学的研究」という論文報告により、血液が心臓から動脈、毛細血管、静脈を経て循環し、再び心臓に戻るという考えが示されました。

1629年〜

その後、イギリスのSir Christopher Wrenが人に初めて静脈注射を試みるも失敗に終わり、最初に成功したドイツの外科医Johann Daniel Majorといわれています。

輸液治療の歴史

1832

イギリスの医師であったThomas Lattaがコレラ患者にNaCl含有液を投与したのが最初であると報告されています。

輸液製剤開発の歴史

1883

Sydney Ringerが重炭酸ナトリウム液・塩化カルシウム液・塩化カリウム液を0.75%食塩液に混合したリンゲル液を開発しました。

1932

Alexis Frank Hartmannが乳酸ナトリウムを用いた乳酸リンゲル液を開発し、現在も広く使用されています。

  • 灌流液:治療や検査、手術時などに、臓器や組織の洗浄・形態保持などに使用される液体。

容器開発の歴史

輸液は当初、ガラスの容器に入っていました。その後プラスチック容器、ソフトバッグ容器が開発されるなどより安全で使いやすい形に変化してきました。