扶桑薬品工業について ごあいさつ

扶桑薬品工業は、生命関連産業に携わらせていただいている使命と責任の重さを十分に認識し、その喜びを噛みしめながら、治療上必要不可欠な医療用医薬品を1943年よりつくり続けてまいりました。
「生命(いのち)支えて、生命(いのち)育む」という想いのもと、人工腎臓用透析液や不妊治療関連製品などの開発に取り組んでおります。

ブドウの社章が物語るように、ブドウ糖注射液を製薬業のスタートとした当社の今日の代表的製品は、人工腎臓用透析液「キンダリー透析剤」です。わが国に透析療法が導入された1950年代後半、いち早く透析液の開発に着手し、1964年、日本で初めて「人工腎臓潅流原液」を上市しました。透析医学界の先生方のご尽力によって透析療法は驚異的な発展を遂げ、今や全国35万人もの患者さんが透析療法によって命と日常をつないでおられます。当社は黎明期から透析療法の普及発展の一端を担う透析液のトップメーカーとして、その誇りと責任感を胸に日々努力を続けております。
そして、透析剤をはじめ、輸液や注射剤など、医療に欠かすことができない基礎的医薬品を多数製造販売していることから、安定供給は社会的使命であります。製品特性を鑑み、大阪、岡山、茨城に量産工場を配して、全国における安定供給体制に万全を期しております。
さらに2000年からは不妊治療関連製品の開発にも取り組んでおり、2017年、体外受精関連製品「HiGROWシリーズ」の発売を機に、不妊治療・生殖補助医療(ART)分野にも本格進出いたしました。

当社は、革新的な医薬品を一日でも早く患者さんに届けるため、研究開発センターを中心に国内外の大学や研究機関、そして創薬ベンチャー企業との強力な連携により、患者さんのアンメット・メディカル・ニーズに対応した、より良き医薬の創出に日夜努力を重ねております。
現下の医薬品業界の環境はことのほか厳しいものの、扶桑薬品工業はこれからも生命関連産業の一員として、真摯にその本分を尽くしてまいります。

(2024年6月掲載)