アトロピン硫酸塩注0.5mg「フソー」の薬物動態(半減期、Tmax、効果発現時間、作用持続時間、吸収、排泄)について教えてください。

それぞれの資料での記載は以下のとおりです。
・半減期・Tmax:ヒトにアトロピン硫酸塩水和物を 2mg 筋肉内投与したとき、血漿中濃度は投与後 20分以内に最高(11.1ng/mL)に達し、3.8時間の半減期で減少する(外国人データ)。

インタビューフォーム:Ⅶ-1(2)

・効果発現時間:心拍数増加は筋注で5~40分、経口で30分~2時間以内、静注で2~4分後。唾液分泌抑制作用は筋注で30分、経口で30分~1時間以内1)。静注での作用発現は45~60秒2)

・作用持続時間:迷走神経遮断1~2時間2)、唾液分泌抑制4時間1,2)

・吸収:経口投与では、胃腸管(主に小腸の上部)からよく吸収される。筋注、皮下注、また気管内投与(吸入)でも速やかに血中に移行する2)

・排泄:ヒトにアトロピン硫酸塩水和物を2mg筋肉内投与したとき、24時間以内に投与量の85%が尿中に排泄されるが、尿中排泄物の約 50%は未変化体であり、加水分解により生成するトロパ酸の排泄は2%以下である (外国人データ)。

インタビューフォーム:Ⅶ-7

1)JPDI 2011 じほう. 2011:90
2)日本麻酔科学会「麻酔薬および麻酔関連薬使用ガイドライン 第3版 Ⅷ 循環作動薬」 p.190-193
http://www.anesth.or.jp/guide/pdf/publication4-8_20181004s.pdf